最近発売される多くのスマホは防水・防塵性能を持って発売されています。「IP○○」という規格を見たことがある方は多いと思いますが、この規格がそれぞれ何を意味するのか。
また、Googleの「Pixel 4a」がどれくらいの防水・防塵性能を備えているのか解説します。
この記事で知ることができること
- 「Google Pixel 4a」の防水性能について
- どれくらいの時間水に浸しても問題なく使えるのか
- 防水スマホでも気をつけたほうが良い場面
もし、新しいスマホ購入で防水性能がどの程度あるのか気になる場合や「Pixel 4a」はお風呂や海で使っても大丈夫なのか気になる場合はぜひ読み進めてください。
水場で使うことが明らかな場合、いくら防水性能があってもそのまま使うことはなるべくやめたほうが良いため、そういった場面で役に立つ商品についても紹介します。
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完全防水のスマホは存在しない
近年発売されるスマホの多くが防水・防塵性能を持って発売されていますが、どのスマホも完全防水ではありません。
完全防水は英語では「WaterProof」と言われますが、スマホの防水性能では「WaterResistant」(耐水)と伝えられます。
あくまでも水に浸しても耐えられる設計であり、その設計は「IP○○」規格に準拠するもの(または規格未取得)であるが、完全防水ではないというのが基本スタンスです。
「Google Pixel 4a」の防水性能
Googleが2020年4月に発売した新型スマホ「Pixel 4a」には4G/LTEモデルと5Gモデルの2つのモデルが存在します。どのモデルもGoogle公式やSoftbank等で購入可能です。
Googleのフラッグシップモデル「Pixel 4」は「IP68」を取得していますが、今回見る「Pixel 4a」はIPレーティング未取得です。
- Pixel 4a:IPレーティング未取得
- Pixel 4:IP68取得(関連:「Google Pixel 4」の防水性能ってどれぐらい?「IP68」って本当?)
- Pixel 5:IP68取得
「Pixel 4a」は4G/LTEモデル、5GモデルともにIPレーティングを取得していませんが、仮にIPレーティングを取得しているスマホであってもこの規格は真水でテストした際の目安であり、海水や塩素の多いプールの水、入浴剤の入ったお風呂での防水性能を保証するものではありません。
IPレーティングを取得しているスマホでも基本的に水場は極力避けましょうというのが基本です。
「Pixel 4a」がどれくらい水に耐えられるのか動画でテストされている方がいるので↓で紹介しますが、まずはそもそもIPレーティングって何?という人のためにこの規格の見方とそれぞれの違いについて解説します。既にご存じの方は読み飛ばしてもらって構いません。
IPレーティングの見方
IPレーティングとはIEC(国際電気標準会議)で定められた防塵・防水性能を図る指標のこと。
防塵性能は「IP◯x」の「◯」部分の数字。数字ごとの意味は以下の通りです。
IP0✕ | 保護なし |
IP1✕ | 手の接近からの保護 |
IP2✕ | 指の接近からの保護 |
IP3✕ | 工具の先端からの保護 |
IP4✕ | ワイヤーなどからの保護 |
IP5✕ | 粉塵からの保護 |
IP6✕ | 完全な防塵構造 |
防水性能は「IP◯✕」の「✕」部分の数字。数字ごとの意味は以下の通りです。
IP◯0 | 水の浸入に対して特には保護されていない |
IP◯1 | 垂直に落ちてくる水滴によって有害な影響を受けない |
IP◯2 | 垂直より左右15°以内からの降雨によって有害な影響を受けない |
IP◯3 | 垂直より左右60°以内からの降雨によって有害な影響を受けない |
IP◯4 | いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない |
IP◯5 | いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない |
IP◯6 | いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない |
IP◯7 | 規程の圧力、時間で水中に沒しても水が浸入しない |
IP◯8 | 水面下での使用が可能 |
[source ip68.jp]
つまり、IP68規格に準拠するスマホは「完全な防塵構造を持ち、水面下での使用が可能」であることを意味します。
※あくまでテストは真水で行われるものであり海水や温泉等での使用を保証するものではありません。
「Google Pixel 4a」の防水性能はどれくらい水の中に入れても大丈夫?
価格に優れた「Pixel 4a」は「Pixel 4」や「Pixel 5」と異なりIPレーティングを取得していません。
そのため「Pixel 4a」では基本的に水場を避けて使うように心がけたほうが良いでしょう。
しかし、具体的にどの程度であれば「Pixel 4a」は水に耐えられるのか気になったので調べてみました。
YouTubeのWitRigsが行ったテストを例に「Pixel 4a」 にはどれくらいの防水性能があるのか見ていきたいと思います。
水でスマホを洗う:○
このテストでは「Pixel 4a」に水をかけたり水槽の水で洗うことで問題なく動作するかをテストしています。このテストでは「Pixel 4a」は問題なく動作していることが確認できますが、USBポートが水に濡れているため一時的に利用不可であるという警告が出ます。これは多くのスマホに搭載されているショート防止機能なので特に問題ではないと判断。
2分間高圧のシャワーでビショビショに濡らす:○
このテストでは高圧のシャワーを様々な角度から2分間「Pixel 4a」にあてて、問題なく動作するかテストしています。このテストでも「Pixel 4a」は問題なく動作していることが確認できますが、「IPレーティング」未取得スマホデマこれ以上水に晒すのは避けたほうが懸命。
とはいえ、ここまでの結果からも「Pixel 4a」は不意に水に濡れてしまうアクシデント程度であれば問題なく動作するであろうことが推測できます。
水の中に4分間浸す:×
このテストでは「Pixel 4a」を水槽の中に沈めることで水圧がかかっても内部に水の侵入を許さないかどうかを確認しています。画像を見てもらえれば分かるように「Pixel 4a」は水槽に沈めて約10秒でスマホ内部への水の侵入がはっきりと確認されました。
その後もスマホ自体は動作し続けましたが、内部にはっきりと侵入が確認された時点でその後の動作が保証できないことから「Pixel 4a」の防水性能はここで終了となりました。
結論:水圧のかかる水の中はダメ。真水であれば汚れを落とすレベルの軽い水濡れは問題なし
水槽の中に「Pixel 4a」を沈めた後、背面のパネルを外して分解したところ、「Pixel 4a」の内部はビショビショに濡れていました。これだけ水が内部に侵入していたらいつスマホが水没してもおかしくありません。
そのため、動画では「Google Pixel 4a」はIPレーティング未取得ですが、仮に取得するのであれば「IP○2」もしくは「IP○3」レベルの防水性能だとしています。
これは日常的に使う分には十分な防水性能を備えていることを意味します。あくまでもこのテストではですが。
水槽レベルの深さであれば短時間であればなんとかなりそうですが1m以上の深さ、お風呂やプール、そして海での扱いには注意したほうが良いでしょう。もし、それらの場所で「Pixel 4a」を使う場合は防水ケースに入れた上で使ったほうが良いでしょう。
防水性能があるスマホでもやってはいけないこと
「Pixel 4a」はIPレーティング未取得ながら、最低限の防水性能を備えていることがテストから分かりましたが、あくまでも真水でのテストで定められたものであり、海水や浴槽のお湯は水質が異なるため基本的には良くないと考えたほうが良いです。どうしても、使う場合は使用後にしっかりと水で塩分を洗い落としましょう。
とは言え、お風呂にスマホを持っていき使用したからと言ってすぐに壊れるわけではありません。そこまで脆くはありませんが、いくつかつきまとう危険はあります。
絶対にやってはいけないのがお風呂での充電です。感電します。
他にもスマホを熱いところに置くとカメラが曇る可能性があります。TechTimmersが行った温水(熱湯)に「Galaxy S20」を浸すテストをこなった結果、フロントカメラが曇り一時的に使用不可になっています。
基本的に一定時間のみでしばらく時間が経つとカメラの曇りは取れますが、曇るということは内部で結露を起こしているということです。避けられるなら避けたいですよね。
水場で使う予定なら専用ケースを使おう
スマホを風呂や海などでの使用があらかじめわかっている場合は、これらの場所での使用を想定して作られた専用のケースを使いましょう。紹介しているケースはカメラも問題なく使える透明度なので、海水浴のようなみんなで写真を撮るときにも使えますよ。
僕はスマホをお風呂で使うことはありませんが5年以上防水対応のBluetoothスピーカーを使ってます。風呂で音楽を聴ければ良い場合はこっちの方が良いですよ。5年以上毎日シャワーでビショビショになるぐらいに使い倒してますがまだまだ現役で使えそうです。僕が実際に使ってるのはSonyのSRS-X1という球体型のスピーカーですが既に生産が終了していたので、同じIPX7規格のスピーカーを紹介します。