最近発売されるフラッグシップモデルの多くは防水・防塵性能を持って発売されています。「IP○○」という規格を見たことがある方は多いと思いますが、この規格がそれぞれ何を意味するのか。
また、OnePlusの「OnePlus 8T」がどれくらいの防水・防塵性能を備えているのか解説します。
- 「OnePlus 8T」の防水性能について
- どれくらいの時間水に浸しても問題なく使えるのか
- 防水スマホでも気をつけたほうが良い場面
もし、新しいスマホ購入で防水性能がどの程度あるのか気になる場合や「OnePlus 8T」はお風呂や海で使っても大丈夫なのか気になる場合はぜひ読み進めてください。
水場で使うことが明らかな場合、いくら防水性能があってもそのまま使うことはなるべくやめたほうが良いため、そういった場面で役に立つ商品についても紹介します。
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完全防水のスマホは存在しない
近年発売されるスマホの多くが防水・防塵性能を持って発売されていますが、どのスマホも完全防水ではありません。
完全防水は英語では「WaterProof」と言われますが、スマホの防水性能では「WaterResistant」(耐水)と伝えられます。
あくまでも水に浸しても耐えられる設計であり、その設計は「IP○○」規格に準拠するもの(または規格未取得)であるが、完全防水ではないというのが基本スタンスです。
「OnePlus 8T」の防水性能
OnePlusが2020年10月に発売した新型スマホ「OnePlus 8T」は同年発売の「OnePlus 8」シリーズと異なり、1つのモデルのみ用意されています。
OnePlusのスマホは一定の防水性能を備えているものの、コストの面から「IPレーティング」未取得です。「OnePlus 8T」も同様にIPはレーティングを取得していません。
- OnePlus 8T:IPレーティング未取得
「OnePlus 8」シリーズの上位モデルに位置づけられる「OnePlus 8 Pro」は「IP68」規格を取得していましたが、「OnePlus 8T」はIPレーティングを取得していないため、OnePlus公式では防水性能について細かく触れていません。
さて、「OnePlus 8T」がどれくらい水に耐えられるのか動画でテストされている方がいるので↓で紹介しますが、まずはそもそもIPレーティングって何?という人のためにこの規格の見方とそれぞれの違いについて解説します。既にご存じの方は読み飛ばしてもらって構いません。
IPレーティングの見方
IPレーティングとはIEC(国際電気標準会議)で定められた防塵・防水性能を図る指標のこと。
防塵性能は「IP◯x」の「◯」部分の数字。数字ごとの意味は以下の通りです。
IP0✕ | 保護なし |
IP1✕ | 手の接近からの保護 |
IP2✕ | 指の接近からの保護 |
IP3✕ | 工具の先端からの保護 |
IP4✕ | ワイヤーなどからの保護 |
IP5✕ | 粉塵からの保護 |
IP6✕ | 完全な防塵構造 |
防水性能は「IP◯✕」の「✕」部分の数字。数字ごとの意味は以下の通りです。
IP◯0 | 水の浸入に対して特には保護されていない |
IP◯1 | 垂直に落ちてくる水滴によって有害な影響を受けない |
IP◯2 | 垂直より左右15°以内からの降雨によって有害な影響を受けない |
IP◯3 | 垂直より左右60°以内からの降雨によって有害な影響を受けない |
IP◯4 | いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない |
IP◯5 | いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない |
IP◯6 | いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない |
IP◯7 | 規程の圧力、時間で水中に沒しても水が浸入しない |
IP◯8 | 水面下での使用が可能 |
[source ip68.jp]
つまり、IP68規格に準拠するスマホは「完全な防塵構造を持ち、水面下での使用が可能」であることを意味します。
※あくまでテストは真水で行われるものであり海水や温泉等での使用を保証するものではありません。
「OnePlus 8T」の防水性能はどれくらい水の中に入れても大丈夫?
「OnePlus 8T」はコストの面からIPレーティングを取得していません。しかしながら、過去のOnePlusスマホ同様一定レベルの防水性能を備えています。
そのため「OnePlus 8T」では
- 雨でスマホが濡れてしまった
- 誤ってトイレに落としてしまった
- スマホが汚れたから洗う
このような場合であれば、「防水性能」が原因で壊れる可能性は低いと考えて良さそうです。(あくまで短時間であるという条件ですが)
もちろん、落下を伴うものは画面が割れてしまう可能性がありますよね。画面が割れた場合はその隙間から水が侵入してしまう可能性があるため要注意。
YouTubeのGeardoが行ったテストを例に「OnePlus 8T」 にはどれくらいの防水性能があるのか見ていきたいと思います。
シャワーで濡らす:○
このテストではシャワーで「OnePlus 8T」をビショビショに濡らしその後問題なく動作するかどうかを確認します。この程度であれば動作に問題は見られず画面の操作やカメラ機能も使えるようです。
水の中でスマホを洗う:○
次のテストでは水を張った水槽の中で「OnePlus 8T」をじゃぶじゃぶと洗って、問題なく動作するかをテストしています。このテストでも見る限り問題なく動作していることが確認できます。性能的に問題なくても気持ち的にはこれ以上は避けたいところ。
また、水中で「OnePlus 8T」を操作するのは困難です。
5分以上水槽に沈める:○
次のテストでは水を張った水槽の中に「OnePlus 8T」を5分以上沈め、その後問題なく動作するかをテストしています。このテストでも見る限り問題なく動作していることが確認できます。ただし、この時点でスマホ内部に水が侵入している可能性を否定できないので、できることなら避けたいところです。
どのテストでも共通ですが、画面に水が付着していると画面を操作することが非常に困難となるので、スマホが水に濡れた場合は画面に付着している水分を取り除くことで快適に操作が可能となります。
1.5mの深さの水に沈める:?
スマホの防水性能が「IP68」水準にあるのかどうか試す場合、スマホを水圧の強くなる深さに沈めて水の侵入を許さないかテストしますが、今回はそこまでテストしていないので「OnePlus 8T」が「IP68」レベルの防水性能を持っているかまでは分かりませんでした。
結論:短時間水に沈める程度であれば大丈夫。深い水は避けるべき。
これは日常的に使う分には十分な防水性能を備えていることを意味します。あくまでもこのテストではですが。
水槽レベルの深さであれば短時間であればなんとかなりそうですが1m以上の深さ、お風呂やプール、そして海での扱いには注意したほうが良いでしょう。もし、それらの場所で「OnePlus 8T」を使う場合は防水ケースに入れた上で使ったほうが良いでしょう。
防水性能があるスマホでもやってはいけないこと
「OnePlus 8T」はIPレーティング未取得ながら、日常使用には十分な防水性能を備えていることがテストから分かりましたが、あくまでも真水でのテストで定められたものであり、海水や浴槽のお湯は水質が異なるため基本的には良くないと考えたほうが良いです。どうしても、使う場合は使用後にしっかりと水で塩分を洗い落としましょう。
とは言え、お風呂にスマホを持っていき使用したからと言ってすぐに壊れるわけではありません。そこまで脆くはありませんが、いくつかつきまとう危険はあります。
絶対にやってはいけないのがお風呂での充電です。感電します。
他にもスマホを熱いところに置くとカメラが曇る可能性があります。TechTimmersが行った温水(熱湯)に「Galaxy S20」を浸すテストをこなった結果、フロントカメラが曇り一時的に使用不可になっています。
基本的に一定時間のみでしばらく時間が経つとカメラの曇りは取れますが、曇るということは内部で結露を起こしているということです。避けられるなら避けたいですよね。
水場で使う予定なら専用ケースを使おう
スマホを風呂や海などでの使用があらかじめわかっている場合は、これらの場所での使用を想定して作られた専用のケースを使いましょう。紹介しているケースはカメラも問題なく使える透明度なので、海水浴のようなみんなで写真を撮るときにも使えますよ。
僕はスマホをお風呂で使うことはありませんが5年以上防水対応のBluetoothスピーカーを使ってます。風呂で音楽を聴ければ良い場合はこっちの方が良いですよ。5年以上毎日シャワーでビショビショになるぐらいに使い倒してますがまだまだ現役で使えそうです。僕が実際に使ってるのはSonyのSRS-X1という球体型のスピーカーですが既に生産が終了していたので、同じIPX7規格のスピーカーを紹介します。