ワイヤレス充電の本当のデメリットとは?バッテリーを劣化させるって本当?



ほぼ毎日使っているスマホのワイヤレス充電。とても便利でケーブルをつなぐ煩わしさもない。無線充電器のパッドにスマホをポンと置くだけ。

 

充電速度は有線の急速充電には劣るものの、十分実用的な充電速度。

 

しかし、ワイヤレス充電は有線充電と比べてデメリットもあるでしょ?とよく言われます。確かにあります。

ワイヤレス充電特有のデメリットもあれば、リチウムイオンバッテリーを使用するがゆえ、避けられないデメリットもあります。

 

というわけで、今回はワイヤレス充電の何がデメリットなのか、また度々聞かれる「ワイヤレス充電がバッテリーを劣化させるって本当?」についてお話します。

 

TwitterFacebookもやってるよ。それぞれ内容が違うからチェックしてみてね。
Ash
あっしゅ

ワイヤレス充電のデメリット

まずはよく挙げられるワイヤレス充電のデメリットについて。実生活で感じるワイヤレス充電のデメリットは概ね以下のような感じでしょう。

 

充電しながら使えない

ワイヤレス充電はその仕組み上、充電する時はワイヤレス充電器にスマホを置く必要があります。

これは充電しながらスマホを使いたい場合においては致命的なデメリットと言えます。

 

例えば、スマホゲームをプレイしていてバッテリー残量が減ってきたから充電しながら遊ぼうという場合。

有線ケーブルを使用した充電であればケーブルをつなぐだけで充電ができます。スマホを持ちながらのプレイにも問題なく対応できます。

 

しかし、ワイヤレス充電ではこれができません。ワイヤレス充電器とスマホを支えながら充電するのであれば話は別ですが、まず現実的ではありませんよね。

 

スマホをワイヤレス充電器においた状態で何かをするという場合であれば、このデメリットはあまり気にならないかもしれませんね。

 

発熱問題

ワイヤレス充電のデメリットを話す上でよく挙げられるのがスマホの発熱ですね。

 

有線の充電でもスマホは熱を持つのですが、ワイヤレス充電技術の出たてでは特に発熱問題が指摘されていました。

 

2020年においてスマホを使いながらの充電でなければそれほど発熱は気になりませんが、全く発熱しないのかと言われると「発熱はあります」としか答えられないのでこれもデメリットの1つとして挙げられます。

 

後述しますが、この発熱問題がバッテリーの劣化に大きく関連します。

 

有線充電と比較してスピードが遅い

これは実生活で不便に感じる方も多いかもしれませんね。

 

ワイヤレス充電は以前と比べると充電速度は向上しましたが、有線の充電と比べるとワイヤレス充電の速度は遅いと言わざるを得ません。(最近すごいのも出てきたけど)

 

夜寝る前の充電であればスピードは求められないのでワイヤレス充電はすでに実用的と言えます。

 

しかし、急ぎで充電しなければならない場合。

例えば、寝る前にスマホを充電したはずなのに朝起きたら充電できていなかったとき。多分誰しも経験したことがあるでしょう。

 

こういう時は短い時間でスマホを充電させなくてはならないので、有線充電の充電速度が100%便利だと感じますよね。そういう意味で充電速度が有線と比較して遅いというのはデメリットの1つとして挙げられるでしょう。

 

たまに充電できていない場合がある

ワイヤレス充電器は上にも書いたとおり、ケーブルに接続する必要はありませんが、充電をするときはワイヤレス充電器の上にスマホを置く必要があります。

 

これ、実際にワイヤレス充電をメインに使用している人なら誰しも共感してくれると思いますが、ワイヤレス充電だと置くポジションが悪いのか充電できていないことがたまにあります。

 

僕がSamsungのコンバーチブルワイヤレス充電器を使用していて一般的なワイヤレス充電器よりも受け皿(充電パッド)が大きいからかもしれません。(充電できる範囲がやや狭め)

下のワイヤレス充電器のようにスマホと充電器のサイズがほぼ同じであれば、これはデメリットではないかもしれませんね。

 

あっしゅ

気をつけて置けばいいだけなんだけどね。つい。

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ワイヤレス充電がバッテリーを劣化させるのは本当であり嘘

ワイヤレス充電技術を使用するデメリット。ここまでは実際に使ってみて感じるデメリットについて話してきましたが、ここからが本題。

 

Q:ワイヤレス充電を使用するとスマホのバッテリーが劣化するのか?
A:本当であり嘘(誤り)である

 

スマホのバッテリーが劣化する原因

ワイヤレス充電を使用しているとスマホのバッテリーが劣化するから良くない!という話を聞きます。

これは正しくもあり間違いでもあるというのがおそらく正しい答えです。

 

これは、スマホに使用されているリチウムイオンバッテリーの特性について理解する必要があります。

 

リチウムイオンバッテリーを劣化させてしまう原因は大きく3つあります。

  1. 充電と放電を繰り返すこと(サイクル劣化)
  2. バッテリーを満タンの状態や空っぽ(空っぽに近い)で放置する(保存劣化)
  3. バッテリーが高温度(低温度)状態になる(高温(低温)環境)

     

    上記がリチウムイオンバッテリーを劣化させる主な原因です。

     

    1つ目はワイヤレス充電だろうと有線の充電だろうと変わりませんよね?スマホという機器、リチウムイオンバッテリーをを使う上では避けられない劣化要因の1つです。

    2つ目はワイヤレス充電とか有線充電とかあまり関係ありませんが、聞いたことがあると思います。バッテリーを空っぽにしてはいけないとか、満タンの状態で充電し続けてはいけないとか。そういうのです。バッテリーの寿命を長くする上では大事なことですが、これもワイヤレス充電だからバッテリーを劣化させるかどうかという話には関連がありません。

    3つ目。これが本題です。

     

    バッテリーが高温度状態になることはスマホのバッテリー(リチウムイオンバッテリー)にとって良くない状態、つまり劣化を加速させる状態です。バッテリーが高温度状態になるのはスマホを充電している時。

     

    これは、スマホのバッテリーの劣化は有線充電だろうがワイヤレス充電だろうが避けられないということです。

     

    話を戻すと、スマホのバッテリーを劣化させる直接的な要因はワイヤレス充電ではないということです。

     

    ただし、現状のワイヤレス充電技術では「有線充電で生じる熱」よりも「ワイヤレス充電で生じる熱」のほうが(一般的に)高温になりやすいことから、ワイヤレス充電がバッテリーを劣化させるのは正しいということになります。

     

    結論としては上にも書いたとおり、リチウムイオンバッテリーをスマホのバッテリーとして採用するのであれば、バッテリーが劣化するという問題は避けられないということです。

    そしてワイヤレス充電が悪いのではなく、それによって生じる高温状態が良くないということです。

     

    これは、最近中国系スマホで加速度的に進歩している有線の急速充電技術はスマホを長く使ってもらうという観点を無視していることを意味します。

     

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    超急速充電はバッテリーの劣化を早める

    ここ数年、急速充電技術が中国系OEMを中心に進歩しています。

    僕が使用している「Galaxy S10+」は15Wの有線急速充電に対応しています。ワイヤレス充電では12Wまで。今年Samsungが発売した「Galaxy S20+」は25Wの急速充電に対応しています。

     

    しかし、最近の有線急速充電はこれを遥かに凌駕する異常とも言えるスピードで充電できます。

    昨年発売されたOPPOの「OPPO Reno Ace」は4,000mAhのバッテリー容量(S10+は4,100mAh)をわずか32分で満タンにします。充電速度は65Wです。確かに便利でしょう。上に書いたように短時間で充電をする必要がある場合はこの充電速度があるととても助かるでしょう。

     

    しかし、毎日必要ではありません。

     

    この異常とも言えるスピードで充電できることは同時にそれだけ発熱やバッテリーへの負担が避けられません。実際、これらの急速充電技術がもたらすバッテリーの劣化は近年問題視されており、この技術を開発採用しているOPPO自身がバッテリーの寿命を縮めることをAnandTechのAndrei F.氏を通じて認めています。

     

    具体的に15Wの急速充電でバッテリーの最大容量を90%まで減少させるのと同じ期間で、45W急速充電では70%まで減少するとのことです。

     

    これがAppleやSamsung、OnePlusといったスマホメーカーがあまりに速すぎる充電技術を採用しない理由です。
    OnePlusはOPPOの傘下にある中国のスマホメーカー。技術や生産ラインを共有していますが、OnePlusは2020年に入るまで頑なにワイヤレス充電のサポートを行いませんでした。

     

    理由はすでに書いたとおり、スピードは実現できても熱問題がネック、つまりスマホのバッテリーへのダメージがOnePlusの許容レベル以上であったからだと考えられます。

     

    こうすればスマホのバッテリーの持ちは良くなる【提案】

    スマホのバッテリーの劣化。これはリチウムイオンバッテリーを使用している現代の技術では避けられません。

     

    そのため、バッテリーの持ちを長持ちさせるための方法が様々ありますが、ここではまだスマホには搭載されていない機能で僕が必要だと考える機能の1つ提案したいと思います。

    あっしゅ

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    さて、単純な話。充電速度をソフトウェア制御で変えられるようにしてほしい。

     

    例えば、先程も例に上げたように朝起きたらスマホが充電できていなかった、充電せずに寝てしまった。だけど、その日スマホが必要な場合。

    こういう時は、通常よりも早い充電速度があると便利でしょう。バッテリーの劣化度は通常時よりもわずかに強まりますが、バッテリーの寿命・持ちは一度や二度の充電で目に見えて変わるものではないので必要に応じて45Wのような急速充電が行えると良いと感じます。

     

    一方で、寝る前のスマホ充電。0時に寝て6時に起きたとしても6時間は充電できる計算です。32分で充電が完了するようなスピードは必要でしょうか?

    言うまでもなく不要です。

    最近のスマホは睡眠時の充電でバッテリー残量が100%の状態で充電し続ける「バッテリーにとって良くない状況」を回避するためにソフトウェアでそういった機能を搭載していますが、そもそも100%に至るまでの充電速度も低速であるほうがバッテリーへの負担は減るはずです。

     

    技術的に可能かどうかは僕にはわかりませんが、可能ならぜひとも実装して欲しい機能の1つです。

    スマホメーカーにとってこれが得策なのか、経営的な面も考慮すると愚策なのかはわかりませんが。

     

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    まとめ

    一度使い始めるとその便利さに気づくワイヤレス充電。良い部分もあれば、悪い部分もあります。しかし、多くの人が抱く印象の多くはリチウムイオンバッテリーの特性であり、ワイヤレス充電技術そのものが持つデメリットではなかったりします。

     

    有線だろうと無線だろうと速すぎるスピードと発熱はバッテリーにとって悪。

     

    今後バッテリー技術はより進歩していくはずです。リチウムイオンバッテリーの耐久性も向上するし、実現可能なスピードも向上する。そして発熱もゼロにはできませんがある程度の改善が期待できます。

     

    スマホに「グラフェンバッテリー」を搭載するという話が数年前からチラホラ言われているので、もしかすると数年後にはスマホにリチウムイオンバッテリーを使用しなくなるのかもしれませんが、今はまだわかりませんね。

     

     

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